しめじの『め』は、目玉の『め』

糖尿病が原因で目が悪くなります

糖尿病3大合併症は『し・め・じ』と覚えます。今日は2番目の『糖尿病網膜症』の話です。

  :神経障害

  め:目(網膜症)

  :腎症

 

ボクサーや格闘家が顔面に打撃を受けて網膜剥離(もうまくはくり)になることがあります。網膜とは目の裏側にある膜のことで、物を見るのに必要です。糖尿病によって網膜が徐々にやられていく病気を糖尿病網膜症と言います。

糖尿病網膜症は糖尿病を発症してから5年程すると現れると言われていますが、初期には自覚症状がありません。『虫が飛んでいるようだ』とか『赤いカーテンがかかっている』などの症状が出てくる時には相当進行しています。過去に経験した例で、糖尿病網膜症によって20歳で失明してしまった患者さんがいました。失明する直前まで『糖尿病は目を悪くする病気である』ことを知らなかったそうです。

糖尿病を持っている方が目を守るためにはいくつかのポイントがあります。

 

ポイント① 血糖値をいい状態に保つ

糖尿病の方はHbA1c(ヘモグロビン エーワンシー)という検査を定期的に行います。採血検査です。過去1~2ヶ月間の平均血糖値を反映する指標で、血糖コントロール状態を判断するのにとても重要です。

大規模な臨床研究(Kumamoto Study)によって、糖尿病網膜症の発症進展を予防するためにはHbA1cが6.9 %未満であることが推奨されています。

血糖コントロールを良好に保つための方法については、患者さん毎に異なります。医師と相談しながら、食事・運動・クスリによる治療方針を決めていきます。

ポイント② 血圧もいい状態に保つ

高血圧も糖尿病網膜症を悪化させます。目の血管の血流を悪くさせたり、もろくさせたりすることが原因です。

HbA1cをいい状態に保っていたのに高血圧が原因で目が悪くなるのはとてももったいないことです。高血圧かどうかは実際に測ってみないとわかりません。『自宅で』『朝、起床30分以内に』『リラックスした状態で』測ることが大切です。詳しくは【高血圧】のコーナーで。

血圧の目標値は、その方の年齢や持病の有無によって異なります。

ポイント③ コレステロールや貧血も治療する 

脂質異常症の治療は糖尿病網膜症の進展防止に有効とされています(Diabetes Care 2000;23:1084-1091)。

また貧血がある方も糖尿病網膜症が進行するため治療が必要です(Lancet 2007; 370:1687-1697)。

 

ポイント④ 眼科を受診する(定期的に)

眼科で眼底検査を受けていただきます。糖尿病網膜症のない人は半年〜1年に1回受診、網膜症が進行した方だと1〜2ヶ月に1回のペースで眼科受診が必要な方もいます。糖尿病網膜症の初期段階では自覚症状に乏しいので、ついつい受診を後回しにしてしまいがちですが失明するときは一瞬です。早期発見・早期治療が大切です。

 

あとは、血糖値を急に下げすぎないことも大事です。一気に血糖値が下がると網膜症が悪化する場合があります。

当院は青森市篠田にありますが、近隣の眼科の先生方と連携して糖尿病診療にあたっていきます。このブログでは全てを伝えきれないので、クリニックで開催される糖尿病教室や診察室でも遠慮なく聞いてください。

 

糖尿病教室のお知らせ☆

5月27日, 新型コロナウィルス の県対処方針が改定されました(社会的経済活動の段階的緩和目安)。当院でも適切な感染予防対策を行った上で糖尿病教室を開始していきます。

6月13日(土)13:00~14:00

6月27日(土)13:00~14:00 

○場所:かきざき 糖尿病内科クリニック, クラスルーム

 青森市篠田2-20-15       電話:017-757-9080

○テーマは『糖尿病になったらまず知っておいて欲しいこと』です。両日ともに同じ内容です。

○どなたでも参加okですが、県の方針に則り収容人数の50%:25人を定員とさせていただきます。ご不明な点は電話でお問い合わせいただければと思います。

※新型コロナウィルス の感染状況により変更となる可能性があります。

(2020年5月27日 蓬田村〜陸奥湾)