2024/08/17
みなさんこんにちは 看護師の照井です。
お盆が過ぎましたがまだまだ暑い日が続きますね。
暑い時期はサンダルを履いたり素足になる機会が増えるかと思います。
糖尿病患者さんは”日常的な足の観察とお手入れ(フットケア)”が重要であることをご存知ですか?
今回は”糖尿病とフットケア”についてのお話です。
(暑い,,, 院長の差し入れフラペチーノ)
糖尿病におけるフットケアの重要性
糖尿病は高血糖状態が長く続くことで神経障害や、動脈硬化などの合併症を引き起こします。
神経障害では足の感覚が鈍くなり、痛みを感じにくくなることで傷ややけどなど足の異常に気づきにくくなります。
動脈硬化によって血流が悪くなると、創傷治癒に必要な血液や酸素が十分に行き渡らず、傷が治りにくくなります。
また高血糖の状態は体の抵抗力が低下し、細菌感染が起こりやすい状態になっています。
そののような状態で足に傷ができてしまうと、最初は小さな傷でも発見や処置が遅れることで潰瘍や壊疽などの重大な病変(糖尿病足病変)に進行し、下肢切断に至る場合もあります。
下肢切断となると、歩けなくなることで自立した生活が困難になりQOL(生活の質)が低下するだけでなく、今後の生活や社会復帰に対する不安からうつ状態となってしまうこともあり、身体的な問題だけではなく精神的にも大きな影響をきたしてしまいます。
大切な足を守るために、血糖値を良好にコントロールするとともに、日々の足のお手入れ(フットケア)が重要です。
フットケアの方法
毎日足を観察する
潰瘍や壊疽を予防するには足の異変に早期に気づくことが重要です。
毎日の着替えや入浴の際に足を見て、触ってよく観察しましょう。見えないところは鏡を使う、ご家族に協力してもらうなどして確認するようにしましょう。
足を清潔に保つ
感染を防ぐためには清潔を保つことが重要です。毎日石けんやボディソープを使用して足を洗いましょう。
洗った後は水気をよく拭き取り、皮膚が乾燥している場合は保湿クリームを塗って保湿しましょう
爪は切り過ぎないようにする
深爪に注意して、爪の長さは指先と同じくらいに揃えます。
爪の先端が四角い形になるように切り、爪の角は深く切り落とさずにやすりで軽く整えるようにしましょう(スクエアオフカット)。
足に合った靴を選ぶ
つま先に余裕があり、足の形に合った靴を選びましょう。夕方になると朝よりも足がむくんでいることがあるので新しい靴を購入する際は夕方にサイズをあわせて選ぶことが望ましいです。
ほかにも靴の内部に硬い縫い目がない、クッション性があって靴底が安定しているものなどを選ぶようにしましょう。
靴下を履いて、傷から足を守る
素足を避け、靴下を履くことで水虫の予防や足の保護につながります。
吸湿性の良い綿素材の靴下を選び、きつすぎない物を選びましょう。水虫予防のために5本指靴下もおすすめです。
やけどに注意する
冬季はこたつ、湯たんぽなどの低音やけどに注意が必要です。
使用する際は、寝る前にスイッチを切る、設定温度を低めにするといった対策をとりましょう。
当院での取り組み
当院では体組成測定時など、患者さんが素足になるタイミングで看護師が足の観察を行っています。
また神経診察を行う時に医師が足を観察します。
その際に自宅でのフットケアのポイントをお伝えしたり、処置が必要と思われる方には皮膚科受診を勧めるなどして足病変の予防・早期発見に取り組んでいます。
まとめ
糖尿病による足のトラブルは重症化するリスクがあるため予防・早期発見が大切です。日頃から血糖コントロールを良好に保ち、ご自身の足に関心を持って適切なフットケアを行いましょう。
フットケアについて気になることがございましたら、お気軽に医師・看護師までご相談ください。
最後に、クリニックの近況
少し前になりますが、新しく入職した受付スタッフの歓迎会をしました。
当院は約半数のスタッフが子育て中なので、歓迎会などは主にランチです。
食事をしながら普段は忙しくてなかなか話せないプライベートのことなど、楽しくコミュニケーションをとることができました♪
2024年8月17日 10:20
⦅ かきざき糖尿病内科クリニック ⦆
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